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3.基板の修理

3.2 反りおよびねじれのリペア

概要

本工法は、プリント回路基板の反りやねじれを取り除く、または修正するために用いられる。そりは、プリント回路基板を抑制した状態で、制御した加熱および冷却をすることにより矯正する。

スキルレベル

上級

適合性レベル

  • ※ 各手順の実施に必要な推奨スキルレベルを、指標として記載している。エキスパート > 上級 > 中級
  • ※ 適合性レベルは、各手順の処置が問題なく完成した際に、その製品がもとの製品要件に到達する適合度を示している。
    高 > 中 > 低

許容基準の参照文献

工具および材料

  • 支持板
  • キャリパーまたはピンゲージ
  • オーブン
  • 拘束棒
  • 拘束用締め具

前提条件

この工法は、FR-4、GEまたはGF基板で、ガラス転位温度が125℃以下のものに最も適している。ベーキング/時間のサイクルは、基材のガラス転位温度によって調整が必要となる。本工程には、高温による作業が含まれ、部品の中には高温に敏感なものもある。その部品に悪影響を与える場合は、取り除くこと。また高温にさらすことにより、はんだ付可能な表面を参加させる恐れがある。
※ 基板の反りやねじれは、不良とされない限りリペアを行わない。

修理手順

下記表は横にスクロールできます。
STEP1 リペアの必要性を判断するため、歪みを確認する。(図1)

※注意※
ベアボード(生基板)の反り・ねじれの基準は、IPC-A-600およびIPC-6012等にて規定されている。また、部品実装後およびはんだ付後の基板の歪みに関しては、IPC-A-610または、J-STD-001に規定されている。不良と判断されない限り、リペアは行わないこと。

STEP2 リペアを必要とするエッジに沿って、拘束棒を配置する。(図2)
STEP3 プリント回路基板が、1つ以上のエッジまたは面で反っている場合は、プリント回路基板全体を支持板に固定する。
STEP4 プリント回路基板、拘束棒および支持板をオーブンに入れる。125℃で1時間ベーキングする。可能であれば、ベーキング後に電源を切り、オーブン内に放置することでゆっくりと室温まで冷却できる。
STEP5 オーブンから取り出し、室温まで冷却する。
STEP6 拘束棒を取り外す。
STEP7 キャリパーまたはピンゲージを使用して、エッジの歪みを確認する。
下記図は横にスクロールできます。
 
歪んだ基板
図1
エッジのたわみをチェックし、歪みの最大値を確認
図2
エッジ部に拘束棒を固定する

検査上の注意点

  1. エッジに沿って、締め付け痕や損傷の有無を確認
  2. 必要に応じて、電気試験を行う
  3. 電気試験に先立ち、部品の欠落や損傷がないかを確認
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