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1.パターン修理

4.6.2 エッジコンタクトのリペア、フィルム接着剤工法

概要

本工法は、損傷したエッジコンタクトを、裏面にドライフィルム接着剤がついた新しいエッジコンタクトに交換する場合に用いる。

スキルレベル

上級

適合性レベル

  • ※ 各手順の実施に必要な推奨スキルレベルを、指標として記載している。エキスパート > 上級 > 中級
  • ※ 適合性レベルは、各手順の処置が問題なく完成した際に、その製品がもとの製品要件に到達する適合度を示している。
    高 > 中 > 低

許容基準の参照文献

工具および材料

サーキットフレーム

あらゆる導体パターンに適合するよう、錫めっきが施された銅箔。裏面にはドライエポキシが添付されている。

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接着用機器およびチップ

フィルムを熱接着させるための加熱ツール。はんだごてにて代用可能。

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エポキシ

透明、低年度、高強度の基板専用エポキシ剤。2液混合タイプで気泡が立ちにくいパッケージ。

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修理手順

下記表は横にスクロールできます。
STEP1 対象箇所を清掃する。
STEP2 欠陥のあるエッジコンタクトを除去する。
STEP3 プリント基板表面からエポキシ残渣、汚れ、焼けた材料をこすり取る。
STEP4 接続導体から、ソルダレジストまたはコーティングをこすり取る。(図1)
STEP5 対象箇所を清掃する。
STEP6 少量の液体フラックスを基板表面の接合箇所へ塗布し、予備はんだを施す。対象箇所を清掃する。
STEP7 基板表面の、新しいエッジコンタクトを配置する箇所は、滑らかで平坦であること。
STEP8 交換するコンタクトに最も適合する、サーキットフレーム(ニッケルおよび金めっきが施された修復用エッジコンタクト)を選定する。特別な寸法や形状が必要となる場合は、特注加工しても良い。(図2)
STEP9 新しい導体の裏面に位置するはんだ接合箇所から、エポキシフィルムを慎重にこすり取る。(図3)

※注意※
裏当てのエポキシは、はんだ接合を行う箇所のみこすり取る。修復用のコンタクトを取り扱う際、裏当てを指で触れたりして、粘着表面を汚染し、接着強度を劣化させないこと。

STEP10 新しいエッジコンタクトをめっきが施された面から切り取り、トリミングする。
STEP11 新しいコンタクトの上面にテープを貼る。位置合わせを容易にするようテープを使用して、新しいコンタクトをプリント基板表面の適切な位置に置く。接着サイクル中は、テープは貼り付けたままにしておく。(図4)
STEP12 新しいエッジコンタクトの形状と適合する接着用チップを選定する。
STEP13 テープの上から接着用チップを静かにあてる。メーカーの推奨事項に従い、圧力を加える(図5)。過度の圧力は、ミーズリングを引き起こす可能性があるため注意すること。
STEP14 接着後、テープを外し、新しいエッジコンタクトが完全に硬化していることを確認。慎重に清掃し、新しいコンタクトが適切に配置されていることを検査する。
STEP15 少量のフラックスを塗布し、新しいコンタクトからプリント回路基板表面の導体へとはんだ付けする。
STEP16 テープを外し、対象箇所を清掃する。
STEP17 新しいエッジコンタクトのはみ出した端部を、やすりでトリミングする。余分な部分が除去されるまで、面取りしたエッジと平行にしてやすりをかける(図6)
STEP18 エポキシを混合し、はんだ接合の重なり部分をコーティングする。
STEP19 必要に応じて、もとのコーティングと適合する形でコーティングを施す。
下記図は横にスクロールできます。
 
修理箇所を確認
図1
欠陥のあるランドとソルダマスクを除去
図2
最適な修復用ランドを選定する
図3
エポキシの接着フィルムをこすり取る
図4
テープを使用して所定の位置に固定する
図5
接着機器を使用して、導体を接着する
図6
はみ出し部分にやすりをかける
 
リペアの完了

検査上の注意点

  1. 目視検査
  2. 新しいパッドの幅および間隙の測定
  3. 電気的導通の測定
  4. エッジコンタクトの配置の適切性
  5. エッジコンタクトに接着剤が付着していない。接着剤がはんだの最低要件を妨げていない
  6. はんだ接合部の重なり合う長さは、少なくとも導体幅の2倍
  7. エッジコンタクト表面のめっき(金など)に、損傷が無い
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